最後は楽しみながらレッツサウンドメイク!
今回は実践編です。実際に私が音色を作る時のプロセスを思考方法も含めてのご紹介です。
大切なのは、基礎編から変わらずですが「アンプ(歪み量と音色の方向性)⇒空間成分(リバーブやディレイ)⇒最終調整のEQやコンプ」と言う流れですね。
文章でも一応今回の音作りの解説を入れておきます。今回作った音色で軽いサンプルを用意しました。本当にトラック側は動画内でつけたものだけ、まだEQによる最終的な加工も入っていません。
こんな音色でした、ソロはセンターピックアップ、ダブルトラッキングはリアでやっていて音色の設定は動画のままです。
キーをAで取ってしまったので全体的に高いですが、こんな質感の音です。
今回行なった処理
- アンプはかなりクリーンな設定
- 歪み成分はディストーション系のエフェクターで加えた
- 歪み感が決まったところで出音をハイローシェルフのEQでバランスを取った。
- アンプから出た音に、ハイカットフィルターをかけレゾでちょっと味付け
- その結果、太くて少し丸みのある音に、ミュート音などが気持ちいい質感の原音に
- 空間成分はスタジオ系リバーブでほんの少し広がりをつけておく
- その後にアーリーリフレクションっぽいショートディレイで太さをプラス
- 最後にソロ用の薄いロングディレイを用意
と言うような流れですね。
掘り下げておくのは、基本的に歪み系のエフェクターを前にかませる場合アンプの設定は比較的クリーンであることのほうが多いのでそこですね。もちろん両方ともぶっ飛ぶ位に歪ませることも出来ますがもう本当に爆音になりますしそれをマスターで押さえると擬似的なインアウトコンプ状態になって音が一気にやせたりひしゃげたりすることがあります。
ですので歪みの盛り方には注意が必要です。また歪み系のエフェクターを複数かけるというのもやめておいた方が良いです。歪み系のエフェクターにはそれぞれ持ち味があります。
気に入らなければ気に入る音がでるエフェクターに取り替える、設定を見直す、と言う行為を行なうのが一般的です。ですので「もっと歪ませたらいいかも」と言う理由から複数の歪みエフェクトを用いるべきではありません。
またEQ処理についても少し注意が必要です。今回行なっている処理はいわば音作りのための強烈な調整です。
こうした調整にはEQの特性が色濃く反映されます。ですので出来ればギタープラグイン内で音色加工のためのEQ処理は行なった方が良いです。こうしたEQは初めからギターでの使用を前提にして調整してある場合がほとんどですので、わざわざDAWがかけてやるよりはいい結果を得やすいです。
あとは空間成分ですね。今回は結構多重がけになっていますが本当はこっちもシンプルにするに越したことはありません。
こんかいはまぁギリギリ許容範囲かとは思いますが、ここまで空間成分を使う場合空間成分にもEQ処理はもちろん場合によってはコンプ処理が必要になります。
これはどちらかと言うとDAWで仕上げる方が良いと私は思いますので今回3つ使ってますがやはりどこかはDAW側で設定してやる方が良いと思います。
と言ったところでDTMerのためのギター講座は一旦おしまいです。 ありがとうございました。