曲のクリップの大筋のグルーヴが読めると色々と便利
今日の内容はとっても難しいです。
今日やっているグルーヴは、「重たい」とか「走り気味」などという微細なグルーヴではなく、そもそもの大筋の流れを言うグルーヴのお話です。
前回やりました「線と円のグルーヴ」の話を参考にしていただくとわかりやすいと思います。
元のクリップ、今回はドラム・ベース・アコギで構成されているパートですがこれらはどちらかといいますと「円のグルーヴ」のトラックです。
それにあわせるアルペジオパターンも当然考えてやらねばなりません。もちろんこの3つのトラックも私が調整していますので全体でも円に近い動きとなっています。
動画では6パターンのアルペジオを乗せ実際にどう聞こえるかを検証しながら話が進んでいきます。
今回のポイントは、初心者講座などの時とは比べ物にならないほど高度な内容です。
今回登場するすべてのパターンは、作曲理論的な間違いは一切ありません。つまり「音がぶつかる」などの初心者的内容ではありません。
これはトラックメイキングや楽曲制作におけるもう一段階上のお話です。
理論的に合っている音でも、どのように重ねていくのかで音楽というのは聞こえが大きく変わっていきます。
そしてとても大切なこととしてDTMを駆使して一人ないし少人数で制作する場合には、こうした全体のグルーヴをあわせるという作業をリードとなる人物もしくは本人がすべてのパートで判断していかなくてはなりません。
これはDTMで作る場合の大切なポイントです。ここが意識できているかどうかで打ち込み主体の生系のシュミレートでもかなりリアルな質感のトラックが出来ます。
生録をいれれば今回のような問題は起こりにくく、引き出しの多いミュージシャンさんを雇えばあっという間にいい感じのトラックが沢山取れると思います。ですが反面予算や時間は多分に必要になるはずです。
また自分で演奏できる楽器があっても、その楽器が上手ければ上手いほど、DTMで再現したほかの楽器とのすり合わせが大変になっていきます。
これには打ち込み技術もそうですし、音源の取り扱いにはじまり、Mixのセンスと技量も相当高いものが必要になります。
「あ~この人もう少しDTMをしっかり覚えたら音源の質が飛びぬけてよくなるのになぁ・・・」という方を動画サイトなどの上手い奏者さんを見ると思う時も最近は増えてきました。
逆に言えば、これからの音楽制作はこうした様々な始点からのスタートであっても終点は大きく同じになっていく気がします。
次回はこれにメロディが入り、曲全体のグルーヴが変わったらどう聞こえるかもやっていきたいと思います。