【辛口】DTMの初動は才能の有無よりお金の有無で決まる

残酷ですが音楽とお金は切り離せない

講師をしていると、「どうですか?才能ありますか?」と聞かれることがしばしばあります。その時私がいつも言いたいくなるのは才能よりお金があるかどうかの方が最初はとても重要だということです。

講師である私が音楽と一緒に今の今まで生きてこれたのも、一重にとてつもなくラッキーな身の上であっただけで、私の努力など微々たるものに過ぎないのだと年を重ねるごとに痛感しています。

ここでは、DTMをやりたい方に向けてさけては通れないお金にフォーカスした内容で、DTMを金銭的に失敗しないための方法を考えていきます。

DTMは初めが金銭的に一番大変

楽器や音楽機材は基本的にとても高いです。特にDTMは他の楽器類に比べて初期投資が難しく且つ高額になります。

主な原因は以下のような要素になります。

  • パソコン環境一式の所有が前提になる
  • 出来ることが多い分、相応の機材数を必要になる
  • 知識と感覚の双方が必要なためその入手にお金が必要

では、上記を元によくある金銭的失敗を例に挙げていきます。

「知識」よりも先に「モノ」を買おうとする

ハッキリ申し上げまして、「知識」がない状態での「買い物」は「ギャンブル」と変わりません。

まずは知識を買っていただきたい。モノは幸いなことにこの日本において手に入らないということはほとんどありません。

参考書や教材、講師・先生なんでも結構です。とにかく「知識」から買ってください。この基本姿勢がない限りDTMは確実に失敗します。

機材を増やしてもあなたが上達することはありません。あなたを成長させるのは「知識」と「経験」です。

そして「モノ」を買う時は、しっかりとした予備知識を得てから購入しましょう。

DTMの機材は一式揃えて初めて意味がある。

DTMはPCをベースにした次世代の楽器です。歴史がまだ浅く人々の意識にある「楽器」という概念から外れがちですが「楽器」として認知されていくものです。
ゆえに、DTM機材は基本的なモノをすべてそろえてこそ一つの楽器として機能すると思ってください。つまり中途半端な状態では失敗するリスクが高まります。

DTMの基本構成は以下の通りです。

  • 十分なスペックのパソコン(CPU:ミドルi5以上/メモリ:16G以上/HDD:1T以上)
  • フルHD以上のディスプレイ/マウス/キーボード等のPC周辺機器
  • ASIOドライバ対応のオーディオインタフェース
  • モノラルモニタリングスピーカー×2でのステレオ環境
  • オーディオインタフェースとスピーカーをつなぐケーブル×2
  • モニタリングヘットフォン
  • MIDI入力用デバイス(キーボード/Pad等)

以上になります。

軽く解説をしておきます。

まずPCは十分なスペックを確保しましょう。PCの基礎知識は最もコストパフォーマンスを高める知識ですので出来るだけ早く身につけましょう。ちなみに私はPCの知識があったおかげで今までで少なくとも100万円ほどはPC周りで得をしていると思います。

オーディオインタフェースを導入すればPCの仕様や状態に関わらず安定したオーディオパフォーマンスを得ることができます。ASIO対応で低レイテンシーを実現できているモノであれば安くても問題ありません。またオーディオインタフェースを導入するということは当然専用の出力が必要になるのでモニタリングスピーカーとヘットフォンを導入することになります。

MIDIキーボードなどは、鍵盤が演奏できるできないに関わらず一つはあった方がいいです。小さいミニキーボードでも問題ありません。音色を確認するときなどに便利で時短につながります。

機材がそろってからが一番のお金の出しどころ

当たり前ですが、そろってからが一番大変です。以前の記事に慣れるのには時間がかかる。と書きましたが実はこの「なれ」には人によってはものすごい金額を投じないとならない場合があります。
参考記事>>【辛口】「なれ」と「努力」を間違えるとDTMは挫折する

一つは「なれ」るための時間です。私のような個人スクールも半分はこの支援が目的だと思っていただいていいです。もっと言うなら義務教育以上の教育はみな半強制的にこれをやらせるためのモノだともいえると思います。

つまるところ継続にはお金がかかります。誰かに習うにせよ、継続のためのモチベーションを保とうとするにしても、とにかくお金がかかります。

始める場合は機材費用もそうですが、それよりもいかに継続していくかを念頭に置いた予算配分がとてつもなく重要です。

もちろん20%弱ぐらいの方は一人でもどんどん上手になりますが、それ以外の方はおおよそ誰かの支援が必要です。この投資を惜しむ人は軒並み挫折したり失敗したりする傾向にあります。

「機材をがそろったからとりあえず適当にやってみるか!」は正解です。ただし「機材がそろったから(そろったら)、とりあえずもう出費はしなくていいな!」という考え方は危険です。

むしろそこからどれくらい出せるかで未来が変わります。

まとめ

音楽はお金がかかります。なので使える金額を最大効率で使うということが大切です。

ネット上の情報も昔とは違い有益なものが本当に増えました。ですが多くの方に向けて発信される情報には汎用性はあっても尖鋭性はない場合が多く、また情報の選別と確認にも労力がかかります。

またそれを自らの能力内で裁量して、正誤をつけねばなりません。この作業は本当に大変です。

私も講師業をしていますのでポジショントークに該当する部分もありますが、あくまでDTMができる音楽家の目線で書きました。

皆さんがDTMをされる場合にお金で失敗しない事を願っております。

私でよければお力になりますので是非実際のアクションを起こす前にご相談いただければと思ます。