SUPERIOR DRUMMER2 は20歳の頃から使ってます
先日発表された「SUPERIOR DRUMMER 3」(以下SD3)というドラム音源が久々に発売日に買ってしまいそうです。
概要がもう発表されていますが、マニュアルや使用感をまとめたビデオクリップなどはまだデモ感覚のものがほとんどかと思います。
私が二十歳の時に購入し、ほぼ生ドラムの音色を担当してきた音源が「SUPERIOR DRUMMER2」(以下SD2)です。その音源がおそらく約8~9年ぶりにメジャーバージョンアップするとの事です。
これから少しSD2などについても語りますが、とにかく楽しみです。
SD3は2020年代を先取る音源となるか?
記憶に新しいのがベース音源の「MODBASS」ですね。フィジカルモデリングでサンプルを一切使わずに生のベースをシュミレートした音源です。その特性はいままでのサンプルベースとは異なり、奏法の自由度が増え、音源自体の必要総容量が極端に低いという点です。
このように、これから開発されるソフト音源というのはおそらく「自動化」と「効率化」そして「コンセプトの追求」が著しいものになると思います。
そうそう、話は少し脱線しますが時期インテルのCPU(第八世代)は「10年に一度の飛躍」を見せるほど爆発的な処理能力の向上が見込まれるそうです。一部のベンチマーカーの方からは「売り文句だろう。」とある程度冷静に見守る雰囲気が高いようですが、だとしても、仕様だけみれば一般人でも手にしやすい価格帯のCPUにも最上位クラスにしかなかった機能が搭載されるようになるなど、「一般的なパソコン」の平均スペックは大きく向上することは間違いないですね。
と、その話をしておきまして・・・。
このSD3ですが、なんと今回ソフトの総要領が230Gを越えるとの事!!!
びっくりです。SD3はどうやら従来のサンプル方式を極めるような形で次世代バージョンを投入してくるようです。
この230Gというサンプルのサイズですが、大規模なオーケストラ音源に匹敵する容量です。
それをドラム音源のみに費やすとなると一体ソフトの全貌がどうなっているのかまったく想像がつきません。ただプレオーダー用の情報をみると電子ドラム系の音色も物凄い数収録しているとのことで、そちらが大分大きなモノになっているのでは?と感じます。いくらベロシティレイヤーを細かく作ったとしても音階がある楽器ではないですからね。この容量をどう使っているのか本当に気になります。
おそらくは世界的にEDM系のエロクトロドラムを使うケースが増えたための処置だと思いますが、個人的にはSD3には生ドラム専用の立ち位置をキープして欲しかったですね。正直エレクトロ系のサンプルは沢山売られてもいるし、自分で加工したり作成することもできてしまうのでちょっと考え物ですね。
ですが、ソフト内で既にグルーヴメイクが完結するようなワークフローが取られているようですのでそれがとっても気になります。
後記しますが、現状SD2の一番めんどくさい点はDAWとの自分流のルーティングの確立をプロジェクト毎に組む必要があるという点なのですよね。その点を解消してくれているだけでSD3は買いだと思うのですが・・・果たしてどういうワークフローになっているのか・・・。
現状のSD2はどうなのか?
実のところ、すでにSD2は生ドラム音源として完成していると思います。一般的に音楽を楽しむ程度の人ならMix済みの音源であれば、打ち込みか生録か聞き分けることはほぼ出来ないレベルの音源です。
そもそもMIDIと打楽器というのは非常に相性がよく、DTM発達の初期からドラム音源はかなり生に近かったのですが、これら専用音源が登場することで、MIDI打ち込みさえもほとんど必要なく、その音源の機能を使えばリアルなグルーヴを生むことが可能な状態になったのです。
この音源のデメリットをしいてあげるなら・・・
- 非常に高度に録音されすぎていて、編集も完璧のため逆にアナログ感が少ない
- MIDIサンプルのなかにはプレイヤーのクセが強いものがたまにある。パターンの種類がいまひとつ
- 搭載されているMIX機能が操作しにくく、エフェクトも弱いため外部ルーティング必須
- リアルを追求しているため飾り気が一切ない。玄人向けの仕様
といったところでしょうか、私が特に致命的だとおもうのがDAWへのパラアウトの設定がめんどくさく、誤ってキットセットなどをリロードしてしまうとその設定ごとすべてデフォルトに戻ってしまうという点です。(Mixコンソールと音源が同期してしまっている。/もしかしたら回避策があるのかもしれないが日本語マニュアルには載っていなかったはず。)
そのため、DAWのプロジェクトごとテンプレート化する方もおられると思いますが、そうするとMIXのルーティングが固定化されてしまいMixの際に新しいルーティングを組み替えるのが面倒くさくなってしまうということに。
それ以外を取れば、本当に最高の音源です。
特に各ジャンル向けの追加音源の豊富さはすごいです。私のお気に入りは「Roots」のブラシとステックのこの二つの音源がめっちゃ気に入っています。jazz系の音色の時は本当に手放せない拡張音源です。
SD3ではソフト内完結orオーディオ自体のパラアウトができるかも?
エフェクトも強化されたようですし、気になるところだけ外部プラグインがさせれば本当に手間が省けます。
とりあえず、DAWとの連動がより高速化するだけでドラムトラックの処理は飛躍的に早くなると思われます。
また、専用のMIDIエディターっぽいまで搭載とのことで上手く使えば本当にドラマーさんを雇うかのような音源になりそうです。これらをソフト内でストックできるようになれば、またSD2のMIDIサンプルなども引用できる可能性がありますので、ドラムトラックをよりスピーディに調整することが可能になっていれば本当に助かる!!
私が今後のドラム系音源に求めるのはとにかく自動化です。例えば厳格なドラムトラックを作る場合、もう右手左手そして両足の動きを考えて緻密に打ち込むというのはかなり骨が折れますし、ある程度でよくてもフィルやグルーヴを含めた調整にはかなり面倒くさいです。
そこを軽減できたり、自動化してもらえれば本当に助かるんですよね。
ともかく期待に胸が高鳴ります。微細なことが出来る音源というよりは高速化をとげでいることをせつに願いながら発売を待ちたといと思います。