DAWとはPC内に作られた音楽スタジオそのもの
はい。今日は「DAW開いたはいいけど、どこから手をつけたらええの?」という質問に答えてみたいと思います。
DAWに始めて触れた18の私もまったく同じ状況でした。高1の時に「チェリー」というMIDIシーケンサーであったとき「パソコンで音楽を作るっていうのは所詮こんなチープな音しかでないんだな。(付属のマイクロソフトGM音源で、既存の楽譜を打ち込んでいただけで調子に乗っていました・・・。)」と粋がっていた私の鼻っ柱を叩き潰してくれたのがDAWでした。
DAWは今や、ほぼすべての音楽の基盤になっており、多種多様の要望をかなえるために日々進化を続けています。PCやOSを取り巻く環境も着々と進化し、10年前では考えられないほどの高性能PC・タブレット・音楽系ハードが普及しました。
そのせいで、いまからDAWを始める人は私が始めたほぼ10年前より、利便性は格段に上昇した変わりに、それに付随する多くの知識を勉強しなければいけなくなりました。
ですので最初につまずきやすいポイントを押さえておいて、DAWの基本的な骨組みとPCとの連動などをまず把握しておくと理解が早いはずです。
DAWとサウンドデバイス
はい、まずは「音を出す。」というのが肝心です。そこで初心者さんが戸惑うのがこの「サウンドデバイスの設定」です。
サウンドデバイスとは、パソコンが音を出すのに必要なパーツです。オーディオインタフェースもこのサウンドデバイスの一員です。
通常の汎用向けPCであればオンボードサウンドカードやチップといって基盤(マザーボード)に内蔵されているものを使用しています。
これに、OSやソフトが命令を送ることで、そのアウトプットに繋がっているスピーカーなどから音が出るのです。
簡易的な図を作りました。あくまで、ソフト>サウンドデバイス>スピーカーの流れがあると覚えておいてください。
はい、でDAWというのはiTunesとかとは違い、DAWソフトに対してどのサウンドデバイスを使うのか?と言うのを設定してやる必要があるDAWがほとんどです。
ほぼすべてのDAWには、「デバイスの設定」や「オーディオの設定」などという設定項目が必ずどこかにあります。これで今使っているサウンドデバイスを選択してやる必要があります。まずはそこがしっかり設定できているか確認してみてください。
DAW内のオーディオの流れを知る。
ここでございます。ここさえ理解できてしまえば、どんなDAWでもある程度すぐに触れるようになるはずです。
この大まかなオーディオの流れを把握することで「ルーティング」の基本も理解できるようになります。
オーディオの流れのポイントは、音の元がどうなっているのか?で異なりますのでそこから説明したいと思います。
DAWの外側の流れを大まかに知ろう。
これが主なDAWの外側で起こりえるオーディオの流れです。
オーディオインタフェースとありますが、これが内臓のサウンドカードとかでも原理はおんなじです。
DAWの内側のオーディオの流れ
主にソフト内でのオーディオの流れを勉強していきましょう。
ソフト音源の場合とハード音源(この場合のハードとは楽器やマイク入力などを含む)の大きく2パターンあります。
ですが、ハード音源の場合はソフト音源の部分がハード音源の入力に変わるだけですので基本的な流れは変わりません。下記の図ではその部分を置き換えて考えてください。
このような流れになっています。
この流れが何故大切なのか?
なぜかというと一つでも欠けていると音が出ません。
例えば、ソフトシンセのMIDIinとオーディオアウトがちゃんと指定した、MIDIトラック/オーディオトラックになっていないと正しく演奏されません。
ギター出力をオーディオインタフェースのインプットAに繋いだ場合、DAWのオーディオトラックの入力を同じく「A」に合わせておかないと正しく録音できません。
個別のオーディオトラックやFX(AUX/ステレオバス)トラック/最終的に統括するバスなどが正しく最後にはマスターとなるトラック送られていないと上手くすべての音がMixされません。
これらの流れを把握し、そのために必要な操作をまず覚えてしまうのが今後のDAW上での楽曲制作をする上での基本といえます。
DAW種類によって設定方法が様々に異なりますが、マニュアルには絶対に書いてありますし、サポートセンターに問い合わせても絶対に教えてもらえる基本操作ですのでもしローカルな部分でわからないことがあったらそういったところを利用してみましょう。