DAWを把握する前に追加の音源やFXは入れない方がいい
今日は講師をしていて、これは実は悪手だったのだと思い知らされたことをまとめていこうと思います。
それは、DAWでの作業や全体像が分からない状態のうちから、追加の音源を導入してしまうという行為についてです。
一見して先んじて機材をある程度揃えることで習得速度を効率化できる、非常に良い手に見えるのですが実はこれが原因でDAWを挫折する人が結構多いのです。
生徒さんにも、たとえ嫌われても今回の内容は伝えるようにしています。言い方がきつくなりますが音源やFXは使い方が自分に馴染むまで使い込んでこそ意味がります。
なので、DAWにそもそも慣れてない人が追加音源などを入れても、分からないものが増えるだけなのです。
ではそんな中で私が見てきた失敗例から皆さんにも学んでいただければと思います。
買う=勉強になる=クオリティUPという誤解
機材を単純に増やすだけではクオリティは上がりません。イイ感じのPVで魔法のように音が良くなって見える音源やエフェクトも、適切な用法あってこそです。
その用法は適切な環境と状況でしっかりと学習しなければ身につきません。買えば触るからとりあえず勉強になるだろう程度の考えではその領域に到達しずらいです。
そして多くの場合、何も成果が得られません。結果音源やFXを買いあさるだけ買いあさり購入後数回で使わなくなるというものが大量にでます。
結果、投資に見合ったリターンが得られないことが続きモチベーションが維持できなくなります。それか機材を買うことでしかモチベーションを保てなくなっていくという悪循環が生まれます。
買うことが目的になっている
中には購入したものの、一度もインストールしたことがない。(インストール関連トラブル含む)や、HDDの容量が足りない。等の根本的問題を抱えておられる方もおられました。
また操作方法をお教えしようにも、追加された音源などによってはある程度のDAWの熟練度や音楽的知識量が必要になるケースも多いのです。
例えば、ここでコードを指定してこちらでこちらのキースイッチでパターンを変更します。と説明すると「コードが分かりません」や「奏法ってなんですか?キースイッチ?」などの基礎的な疑問が出てしまうと、ソフトの使い方どころの騒ぎではなくなってしまうケースが殆どです。
音源やエフェクトはしっかりと使えて曲に反映できるまでになることが大切です。そこが目標であるということを忘れないようにしましょう。
無理に増やすと勉強量が増えるだけ
これを把握するのが結構めんどくさいのです。もちろんDTMに慣れてくれば触った瞬間からある程度使えるようにはなりますが、初心者さんの場合は意味不明な点が増えるだけでストレスになります。
結果的に「買ってみたけどよーわからん」と結論づけてしまい投げ出す原因となってしまいます。
一つのモノを触りこむクセが身につかない
私はSONARというソフトから入り当時はローランドがサポート元で鬼電して質問しまくって覚えました。なので当時の音源やFXは今でも鮮明に覚えています。
私がDTMを独学で習得する最大の要は1つのDAWのみで問題ないので、DAWのみの環境を触りつくしておくという点です。
DAWのデフォルトの音源やエフェクトもまともに触っていない状況で、さらに追加しても効果はほとんどないということです。
DTMは最高難易度の楽器であるからして
DTMの習得にはとても長い時間がかかり、それなりの作品を出せるようになるまでには結構気合を入れて勉強や練習をする必要があります。
つまり、自分自身でこういう音源が足りない。とか、こういうエフェクトが弱い気がする。といった自分の感覚で気づけるようになってから追加していく方がとても効果的だということです。
更に音楽に関してもDTMが初めての経験になる場合は、音楽経験を優先してもよいくらいですのでそう言ったことに時間とお金を割くべきだと思います。