とりあえすオーディオデータになれとこう
オーディオデータはDTMをやる上で重要な知識になってきます。ここからが大事なところですがそれぞれのデータの取り扱いの方法はDAWによって異なります。私はCubaseユーザーですので以降の「なれレン」はすべてCubase上で行います。
違うDAWの方は類似した機能があると思いますので探して対応してください。わかれなければ公式サポートに問い合わせればいいだけなので問い合わせてみてください。
では、慣れるための練習略して「なれレン」やっていきましょう。
とりあえずオーディオデータって何?
そもそもオーディオデータというのは、録音された音です。難しい言い方をすると現実世界で生じた空気の振動(波)をデジタルデータに変換したものです。
DAW上ではオーディオデータは下記のような見た目で表示されることがほとんどです。(画像はCubase)一目で見てオーディオデータとわかるように表示されています。
ちなみにこれはデータ全体を見てるので、ギザギザの上下対称っぽいグラフの様に見えると思いますが、この波形の一部を最大まで拡大するとちゃんと周波(波)だという所まで見えます。
↓上画像一部分を最大付近まで拡大するとこんなカンジ↓
つまり荒くいってしまえば「オーディオデータとは空気の振動をただ記録しただけの簡単なデータ」ということになります。
だからオーディオデータの自由は低い
覚えておいて欲しいのは、オーディオデータは荒くいってしまえば簡単な情報を記録しただけのデータにすきませんので、微修正はもちろん可能なのですが根本から変えるような編集や加工は難しいのです。
2020年現在ではAIの活用などにより高度な編集も可能になりつつありますが、正直なところまだ精度はそこまで高くありません。そして…ここからが重要なのですが「そもそも加工や編集の必要がないほど状態のいい録音(オーディオデータ)が最高」ということです。
つまり編集技術の向上も大切ですがそれそのものが技術的に難しく、かつ最初から編集の必要のないほど高精度なオーディオデータをとるのが最高という昔ながらの解決策があり、オーディオデータというのは「出来るだけ状態のいいモノを録音し、それに微修正をかけていく」というのが標準の考え方になっています。
オーディオデータの編集で気を付ける事
オーディオデータが意外に融通が利きにくいというのはお分かりいただけたかと思います。ではここで少し専門的な話をしようと思います。
オーディオデータを仮に編集したり加工したりする場合、どのくらいまで可能なものなのかをざっくりご紹介していきます。オーディオの主な編集作業は以下のようになります。
- 波形のタイミングを調整する(演奏遅れ・走りの修正等)
- 不必要な部分の削除(無音部/ノイズ部分等)
- ピッチを変化させる処理(単純キー変更/近未来系処理)
それぞれについて軽くだけ触れておいて今日はおしまいにしましょう。
波形のタイミングの修正というのは、少し他の人より早く演奏してしまったり、ちょっと出遅れたりしたところをオーディオデータが変調しない程度で修正することができます。
注意しておきたいのが完全なミステイクなどは修正できないのでこういう違いも確かめていきたいですね。
不要な部分の削除は編集の中で最もよく行われる処理です。いらないところを消すだけなのでオーディオデータと相性がいい編集手段です。
ですがこれにも一つだけ注意点がって、オーディオデータの波を0ポイント以外のところで止めるとノイズがでます。
上記の赤丸部分のようなところで波形を切ってしまうといきなり音の情報がなくなるのでノイズが出てしまいます。逆に青丸部分は波の振幅がない「0ポイント」と呼ばれる部分なので切ってもノイズが出にくいです。
余談ですが、Cubaseにはデフォルトで「0ポイントにスナップ」という機能がありこれがオンにになっているとオーディオ素材編集時自動的に最も近くの「0ポイント」で編集してくれます。
最後にピッチの編集ですがこれは基本的にオーディオ素材が最も嫌う処理です。少量であれば効果的に働く場合もありますがあまりに変化させすぎると元音から大きく変調してしまいます。
これを応用して遊ぶ方法もありますが、今回は基本ということでやりにくい処理だと思えておきましょう。
まとめ
オーディオデータの特徴がお分かりいただけましたでしょうか?
少し専門的な内容も含んでいますが、とりあえずは「オーディオデータ」は取ったそのままの音が一番大事ということですね。
もちろん修正や加工は出来ますが、根本を変えることは簡単にはできないので注意しましょう。
ではまた次回お会いしましょう。